(8)サハラアトラス山脈を越えて(冬、春)
                 
 
L'Atlas Saharien アルジェから300−400km

 
100qほど進むと、道は高度を増してゆきます。標高1130mのジェルファ*という高原の町で、長い間見え隠れしていた鉄道の線路と分かれます。ここで鉄道は終点になり、ここから先、大サハラの果てまで鉄道はありません。海岸からはおよそ300kmのところです。町を抜けると道は下降し、両側にはザクロやアーモンドの畑が現れてきます。


*ジェルファの町を空の衛星から見ると
こうなります(ここをクリック)(C)Google







アトラスの遅い春 赤はケシの花(筆者写) 山脈の中の村
 さらに畑を抜けると、丘一帯が真っ赤な花のジュータンで覆(おお)われています。ケシの花です。この真っ赤と空の真っ青で二分された高原の風景は、実に美しいものです。思わず見とれてしまいます。そういう場所をロバに乗った老農夫が揺られながら通ってゆきます。農村では、ロバは荷物や人を運ぶ大切な「乗り物」なのです。ここからは、サハラに向かって標高は下がって行きます。こういう高原の道をしばらく走ると、標高752mのラグアットの町です。

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