知っているかな?こんなちがい(1)



(1) 自動車(くるま)は左がわ通行?それとも右がわ通行?

ひとは右、くるまは左」とはだれでも知っていることですが、
じつは世界(せかい)ではこういう国は少ない方なのです。
下の表を見てください。

自動車が通るのは・・ 国の名前
左がわを通行 日本、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、香港、インドなど
右がわを通行 アメリカ、カナダ、南アメリカの国ぐに、フランスドイツなどヨーロッパのほとんどの国、中国、韓国、中近東の国ぐに、フィリピンなど

日本は明治になって西洋からいろいろな新しいしくみを取り入れましたが、
鉄道や道路(どうろ)はイギリスから習いました。またイギリスのほかの国は、
もとイギリスの植民地*(しょくみんち)だった国だから同じしくみなのです。

*植民地・・ヨーロッパを中心とした先進国は今から400年前ごろからアジア、アフリカの
多くの国を支配(しはい)してきました。そういう国や土地をそうよんでいます。


のように日本の自動車は左がわを走るため、ハンドルは右についていますが、
多くの右がわの国ではハンドルは左がわについています。

あなたが外国で運転する時には、注意(ちゅうい)がいりますね。

ヒント:鉄道も国によって右・左の二種類(しゅるい)があります。調べてみるとおもしろいでしょう。


表紙(はじめ)にもどる次のページに行く










(2) 二階(にかい)は一階!?、では一階は何階(なんかい)?

上と同じように有名(ゆうめい)な話ですが、アメリカ人がイギリスの建物(たてもの)をおとずれると、たいていまちがった階へ行ってしまうそうです。なぜでしょうか?
イギリスやヨーロッパ(ドイツ、フランス・・)、南アメリカの国ぐにでは、日本やアメリカでいう二階のことを「一階」とよぶのです。イギリスでは一階にあたる場所は「グラウンド・フロアー」と言います。文字どおり「地上階」という意味なのです。
もしあなたが「三階へ行ってください」と言われたら、そこがアメリカかヨーロッパかを考えてから上がってゆかなければいけませんね。


表紙(はじめ)にもどる次のページに行く












(3)
電気(でんき)のさしこみあな(コンセント)はどんな形?

BF
永井電子サイトより転載


 上の図形(ずけい)はなんだと思いますか?みなさんは小さい時から電気(でんき)のさしこみのあな(コンセント)を見てきました。日本ではAのタイプのコンセント一種類(しゅるい)ですね。アメリカもカナダも同じ形です。

 ところが世界の他の国ではまったくちがった形をしています。下の表を見てください。たとえばイギリスはBやBFのなかまで三つのあな、フランスなど多くのヨーロッパの国ではCの丸い二つあなが中心です。自分の知っている名前の国はどのグループに入っているか見てみましょう。

 さらにこまったことがあります。日本の電圧(でんあつ)は100V(ボルト)ですが、おなじAグループのアメリカ、カナダでも120Vとちがっているのです。これはコンセントが同じでも、日本の電気製品(でんきせいひん)はそのままでは使えないということになりますね。そこで世界にはどんな電圧の地域(ちいき)があるかみてみましょう。下の表を見てください

 世界ではおもに日本、アメリカの100〜120Vとヨーロッパを中心にした220ー240Vのグループに分かれていることが分かりますね。ではどうしたらいいのでしょうか?外国の電圧を日本の電圧に変えるトランスというきかいとコンセントにあったアダプターというさしこみを持っていけば使えます。それにしても、国が変わればこんなものも変わるのですね。


ヨーロッパ    
国名 コンセント形式 電圧(V)
イギリス B B3 BF C 230 240
フランス A C O SE 127 230
ドイツ A C SE 127 230
イタリア A C SE 125 220
スペイン A C SE 127 220
オーストリア B3 BF C O SE 230
スイス A B C SE 230
オランダ B C SE 230
ロシア A B C SE 127 220
アジア    
日本 A 100
韓国 A C SE 110 220
中国 A B B3 BF C O SE 110 220
台湾 A C O 110 220
香港 B B3 BF C 200 220
インド B B3 BF C SE 115 230 240
モンゴル B B3 C  220
北朝鮮 A B B3 BF C O SE 100 200 220
北米    
アメリカ A 120
カナダ A BF 120 240
オセアニア    
オーストラリア O 240 250
ニュージーランド O 230 240
三洋堂サイトより転載
 


表紙(はじめ)にもどる次のページに行く















(4)国でちがうテレビの放送(ほうそう)のしくみ 


お父さんが外国出張で買ってきたビデオテープが見られない!
 こんなことはよくあることです。けっしてテレビやデッキの故障ではありません。なぜでしょうか?下の表を見てください。

 日本はアメリカやカナダ、韓国(かんこく)と同じNTSC(エヌティーエスシー)というやり方で放送しています。ところが、 オーストラリアやイギリスなどはPAL(パル)というやり方ですし、フランスやロシアはSECAM(セカム)というやり方です。

 だからとうぜんこのままでは見られません。また外国の友人にビデオテープを送るばあい、アメリカや韓国(かんこく)はいいですが、フランスやオーストラリアには送れませんね。

 どうしたらいいのでしょうか?日本のテレビで見るためには、そのテープをNTSCに換(か)える必要があります。日本ではそれをする会社やお店がありますから、そういうところに頼むか、または自分で換えられるビデオデッキ(下の写真)を買うしかありません。手間(てま)がかかってなかなかたいへんな問題ですね。


NTSC方式


日本
メキシコ
ペルー
アメリカ
カナダ
韓国



PAL方式
N-PAL方式


中国
ドイツ
香港
インド
イタリア
シンガポール
スペイン
イギリス
オーストラリア
SECAM方式


フランス








M-PAL方式


ブラジル








MESECAM方式


エジプト
ギリシャ
サウジアラビア
ロシア





永井電子サイトより転載

外国のビデオが見られるデッキ

韓国製S社マルチシステム変換ビデオSV-5000W


表紙(はじめ)にもどる次のページに行く














(5)国がかわると郵便(ゆうびん)もいろいろ?

                        
 みなさんは「ゆうびん、ゆうびんきょく」といえば、すぐに赤色のマークを思い出しますね。ところが世界では、まったくちがう色、そしてちがうマーク(シンボル)を使っている国も多いようです。それではどんな国がどんな色やシンボルを使っているのか?またポストはどんなにちがうのか下の表をを見てみましょう。

 こうしてみるととうぜんですが、シンボルマークは国ごとにぜんぶちがいます。使われる色はイギリスとそのなかまの国と日本は赤色ドイツなどのヨーロッパ数カ国は黄色アイルランドやホンコンはみどり色アメリカは青色とほんとうにいろいろです。じつはアイルランドのばあい、「国の色」がみどりなのです。「ゆうびんやさん」の制服(せいふく)はよごれの目立たないじみな色が多いですが、動きやすいというところが共通点(きょうつうてん)でしょう。

 このように国によってすべてがさまざまな「ゆうびん」ですが、ちゃんとあて先と切手があれば相手にとどくのはうれしいですね。なお、自分の国の切手をはっても外国にとどく−というのは、国の間の国際的(こくさいてき)な取り決め(とりきめ)によるものです。

            万国郵便連合ばんこくゆうびんれんごう)といいます


国名 シンボル・マーク ポスト ゆうびん自動車 局員
「ゆうびんや」さん
日本
新しいタイプ 古いタイプ
アメリカ
カナダ
香港
(ホンコン)
イギリス
アイルランド  
フランス
デンマーク
スイス

ポストバス
ドイツ


シンガポール
オーストラリア  
ふつうゆうびん・(右)そくたつ用
ニュージーランド
スウェーデン

Educational:All the photos and symbols above are transferred from the official POST service web-sites. Many thanks.

表紙(はじめ)にもどる次のページに行く









(6)おつりの出しかたが日本とちがう国がある?


 みなさんは物を買っておつりをもらう場合は、どのように計算していますか?なかには、「そんなことはしないよ。くれた物をもらうだけ。」という人もいますね。日本人は長い間、おつりの計算は「引き算」でしてきました。つまりこうです。

 たとえば7459円の物を買ったとしましょう。一万円を払う時、みなさんの頭の中ではこんな計算をしているでしょう。
      10000-7459=2541
「おつりは2541円だな」とこれがかんたんにすぐにできていますね。このような計算は、小学校でなんども練習してきました。スーパーやお店のレジスターがない所では、店員さんもこのようにやっています。

 ところが、世界ではこのようなことをしていない所もあるのです。そこでは次のようにおつりの計算をしています。一言で言うと、「足し算」です。もちろんお金はその国のお金ですが、ここではわかりやすく日本のお金でやってみましょう。

 1 店員は品物を出して「7549円」といいます。
 2 次に1円を出して、「7550円」といいます。
 3 次に10円を一枚ずつ出しながら、「60円、70、80、90、7600円」といいます。
 4 次に100円を出しながら、「700、800、900、8000円」といいます。
 5 最後に千円札を出しながら、「9000円、はい10000円、ありがとう」といいます。

 日本のような「引き算」は、他に中国、台湾、ホンコンなどアジアの国々で多く見かけられます。これに対して、「足し算」はフランス、アメリカ合衆国などヨーロッパやアメリカで多く見られます。この違(ちが)いがなぜかははっきりしませんが、アジアの国では長い間そろばんが多く使われてきました。だから「暗算」もいっしょに練習しています。だから、こういう計算はアジア人の方が得意なのかもしれませんね。


表紙(はじめ)にもどる次のページに行く