アルジェリアの世界遺産:「ムザブの谷」 ガルダイア・オアシス
地中海岸のアルジェリアの首都アルジェから南下すると、有名なアトラス山脈に出会う とはいってもモロッコにつづくこの山脈は、モロッコ部分がいちばん標高が高い 1000mを超えるいくつかの峠を越えると、高度は下がってゆき、600mくらいの乾燥高原(ステップ)に入る そういう高原の後には「サハラ・アトラス」があり1000mほどの峠に差しかかる そこからはサハラ砂漠に入ってゆく 次第に高度は下が700mから500m超くらいになってゆく そういう砂漠、といっても主に土ばかりの「土漠」、を走ってゆくと時々小さなオアシスに出会う 何度もオアシスを抜けて高度500mくらいをどんどん走っていると、突然目の前に巨大な窪地が登場する そこがアルジェから約600km南にあるサハラ最大級のオアシス・ガルダイアである ここには写真のような小さな丘がいくつもあり、それぞれが丘上に尖塔(ミナレット)があった 全く何もない砂漠からいきなり多くの人が住む町になるのは驚きである それぞれの丘には周辺に城壁があり門は夜には閉鎖され外部の者は入れない 内部はまるで日本の城内のように道は狭く曲がりくねっている あちこちに門があり上からは覗き窓風の穴が道を見下ろしている こういう外敵の侵入に対する対策があちこちに見受けられる ここに住む人たちはもちろんイスラム教徒だが、厳格な教えを守る彼らムザビトンはむかしに迫害され、此処に逃げてきたという 今でも女性は片眼だけを出し、あとは布で隠すという特異な風貌で町を歩いている このオアシスの中心部の大きな広場にはスーク(市場)があり、手織り絨毯や、遊牧民族の生活必需品や羊やラクダが売られ交換されている こういう日本にはない景色は大変チャーミングである |