エジプトのシナイ半島は砂漠気候と草木もろくにない岩山で、人間にとってはもっとも厳しいところである。そういう場所を何十年もさまよったのが、エジプトから脱出したモーゼとイスラエルの民であった。モーゼはシナイ山で神から「十戒」を二度与えられた。その山の真下のふもとにあるのが、このカタリーナ修道院である。
これはギリシャ正教の修道院で、3世紀にローマ帝国の迫害を逃れたキリスト教徒が、旧約聖書の舞台であるこの地に住み着いたことが、その始まりという。長い歴史の中で、当時の為政者から保護を受け、比較的に良好な関係を保ってきたと言われる。
この中庭には、「燃えない柴」がある。(上写真の柴) モーゼが羊を追って神の山ホレブに入った時、柴の間の燃え上がる炎の中に、神の使いが現れた。これでモーゼは神との対話を果たす。炎があっても燃えなかった柴が、中庭の柴だと伝えられる。
(JTBワールドガイド・エジプトより大意引用)
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