ハンガリーの「トカイ」はフランスの「ボルドー・ソーテルヌ」、ドイツの「トロッケン・ベーレン・アウスレーゼ」と並んで、知る人ぞ知る「世界三大貴腐ワイン」の産地である 「貴腐菌」がブドウに付いて甘さが凝縮されるので、甘い美味しいワインが出来る しかしこれはガブガブ飲むワインではなく、アペリティーフ(食前酒)として舐めるようなワインである また値段も決して安くはないが、プルトという等級分けで懐と相談して飲み分けることも出来る これに似たワインの作り方に、取り入れを遅らせて凍らせる「アイスワイン」(主にドイツ)や遅積みで水分を飛ばす方法があるが、やはり「貴腐菌」には敵わない感じである 「貴腐ワイン」は飲んでみても美味しいし、風味もかなりある それでも此処では通常の小振りの瓶が日本より安く買えるのは嬉しいことだし、同じ産地の空気の中、ワイナリーの生産農家で飲み比べの試飲が出来るのはありがたいことだ ワイン好きな方には是非訪問をおすすめする さて写真のブドウ園だが、訪問が晩秋だったこともあって、とっくに収穫は終わっていた しかしブドウ園を歩いてみてみると、摘み残した小さな房がわずかにぶら下がっていたりする それも水分が飛んで「干しぶどう」風になっていた 「こういう物を醸造するとあまーいワインが出来るのだろう」などと思いながら写真を撮った この後町中のレストランで、「トカイ・アスー・6プルト」を注文した 口の中にやさしい香りが広がった やはり来て良かった |