決して忘れられない場所「アウシュヴィッツ強制収容所」の正門前
正門脇の白い古い木は何をどのくらい見てきたのであろうか?
正面門上のスローガンは"Arbeit macht Frei"(アルバイト・マハト・フライ=「働いたら自由になれる」)とある

 ポーランドの首都・ワルシャワから列車を乗り継ぎ、やって来たオシフィエンチム(旧ドイツ名・アウシュヴィッツ) その小さな駅から人気のない道を約1kmあまり歩いて「収容所」入り口に辿り着いた ここは今では国立の「博物館」となって戦後建てられた物もあるが、当時のままの建物も多く残されている その日はどんよりと曇った日であったが、カラッと晴れた天気よりもむしろ風景にマッチしていた 「入館料」を払って「正門」まで歩く

 ちょうどイスラエルから来たユダヤ人学生がイスラエル国旗を持ってクラス単位くらいの人数ごとのグループに分かれて行動していた 教師かガイドと思しき大人がポイントごとに止めて説明をしていた 学生たちは私語する者は一人もなく、頷きながら聞き入っていた なかには祖父母が叔父伯母が殺された関係者もいるかも知れなかった

 彼らは自分たちと同じユダヤ人が遭った悲劇のストーリーをどのような気持ちで聞いているのであろうか−そう思うと、何か他の民族でありながら、我が日本民族が遭った「事件」のような気がしていた それにもかかわらず、そのユダヤ人たちが数十年後に他の民族=パレスティナ人に同様なことをしている事実もかなしく感じられた まことに人間の業は深い 一体いつになったら人間が殺し合わない時代が来るのであろうか? いずれにしても、この訪問は私にとって大きな意味があった

--世界遺産--
World Heritage

インナーリンク:アウシュヴィッツ強制収容所

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