
三浦氏二万三千石・城下町 美作國勝山(高田) 出雲街道宿場町・木材の町
<武家屋敷「旧渡辺邸」>

当藩で現存するただひとつの武家屋敷「旧渡辺邸」、「市立武家屋敷館」として公開されている


渡辺邸長屋門から玄関を見る 基本的に最初の造作からほとんど手が加わっていないという 藩の重役宅としては質素な造りである

井戸(左奥)、門側外壁と玄関(右) 雨樋が竹製で端に縄がありそれに伝って雨水が落ちる仕組み

座敷から庭を望む

槍と長刀がある部屋 他にも隠れ部屋、逃走用空井戸など敵襲に対する防御も考えてある

蔵から庭を見る

蔵内の婚儀、生活関係の展示
<市立勝山郷土資料館>

市立勝山郷土資料館は商家の並ぶ町並みの中にある(大人二百円)
藩主三浦氏関係、戦火を逃れ疎開してきた作家・谷崎潤一郎関係、高瀬舟などの商業関係や地元出土土器などの歴史関係など多岐にわたる展示がある
<高瀬舟>

高瀬舟(Wikipedia)

高瀬舟の発着場所であった旭川土手の石積みがふつうの町の風景として残っている 勝山は川とともに歩んできた

<出雲街道・勝山(高田)宿>

岡山県北の銘酒「御前酒」の醸造元・辻本店

辻本店前にある映画「寅さん・・」ロケ地石碑 同様の物が津山(鶴山)城東地区にも存在する 全国でいうと「無数」であろうか

祭りもイヴェントも桜もない「観光の端境期」らしく人通りは少ないが、「町並み保存地区」らしく整備も行き届きゴミも落ちていない

近在に硯石が産出したことから「高田硯*」も当地の特産であった 藩主から将軍への献上品にもなったという
*注:高田は勝山の旧名

郷宿



「左 雲伯往来*」「東 大仙(大山)倉吉道」・・街角の道標にも長年の風雪に耐えた味がでている
*注:「雲伯往来」は出雲と伯耆の総称、地理的も隣り合わせ歴史的にも文化的にも類似性が大きい
<藩主三浦氏菩提寺・浄土宗・安養寺>

商家の通りから坂を上ると藩主三浦氏の墓がある安養寺があり、さらに進むとただ一つ残存する武家屋敷につく

安養寺掲示の当寺縁起

安養寺山門

藩主三浦氏の墓は本堂裏のいちばん高い場所にある
| 安養寺は浄土宗でありながら藩主の菩提寺であったが、通例は大名を含む武家は禅宗である臨済宗であることが多い なお、今をときめく政界の名門、鳩山家も元はこの勝山藩士(江戸詰)であった 従って菩提寺である当寺に鳩山家の墓も存在していたが、一部は鳩山兄弟によって他所(久世町)に改葬された*という *出所:赤井克己「続おかやま雑学ノート」 |
